質問
Keil MDK-Arm v5.37(またはそれ以降のバージョン)をインストールし、Arm Compiler 5 を必要とするプロジェクトをビルドするとビルド結果が次のいずれかになります:
- Arm Compiler for Embedded 6 がデフォルトのツールチェインであるため、プロジェクトのビルド時にこちらが使用され複数のコンパイルエラーが発生する
- Arm Compiler 5が使用できず以下のようなエラーメッセージがレポートされる:
***Target 'Debug' uses ARM-Compiler 'V5.06 update 7 (build 960)' which is not available.
回答
Arm Compiler 5 は、サポートされるArm ターゲットに対して実績のあるこなれたツールチェインですが、サポートが終了しており今後のアップデートは計画されていません。そのため、Keil MDK-Arm v5.37 以降ではインストレーションには含まれなくなりました。
Arm Compiler 5は以下のためにまだ使用する事ができます:
- 既存のプロジェクト
- 旧Armv4、Armv5およびArmv6ターゲット向け新規プロジェクト
その他の新規プロジェクトについてはArmは最新のArm Compiler for Embedded またはArm Compiler for Embedded FuSa のいずれかのリリースに移行することを強く推奨します。
プロジェクトをArm Compiler 5 を使用してビルドしなければならないか、Arm Compiler for Embedded に移行できない場合、Arm Compiler 5 をダウンロードして以下の手順でKeil MDK-Arm のインストレーションフォルダに手動でコピーしなければなりません:
- Arm Compiler downloads index にアクセスし、リンクに従って必要とするArm Compiler 5 をダウンロードします。
- 必要とするWindows パッケージを選択およびダウンロードします。
- ツールチェインをKeil MDK-Arm インストレーションディレクトリ内のARM サブディレクトリにインストールします。例えば、Keil MDK-Arm をC:\Keil_v5 にインストールしている場合Arm Compiler 5.06 update 7 の推奨されるインストレーションパスはC:\Keil_v5\ARM\ARM_Compiler_5.06u7 になります。
- MDK-Arm のドキュメント内"Manage Arm Compiler Versions"の章にある手順に従って、インストールしたArm Compiler 5 を登録および追加します。
注意
上記のフォルダではなくデフォルトのインストールディレクトリにツールチェインをインストールした場合、プロジェクトのビルド時に次のエラーが報告されます:
Error: C9555E: Failed to check out a license
上記のフォルダではなくデフォルトのインストールディレクトリにツールチェインをインストールした場合、プロジェクトのビルド時に次のエラーが報告されます:
Error: C9555E: Failed to check out a license
追加の情報
- Update ARM Compilation Tools - Keil Application Note 267
- Use different versions of the ARM Compiler
- Arm Compiler for Embedded Migration and Compatibility Guide