【適用範囲】
adviceLUNA/ adviceLUNA2
SLX600, SLX603, SLX604, SLX605, SLX621, SLX622, SLX623, SLX624,
SLX670, SLX674, SLX680, SLX683, SLX684, SLX685, SLX686, SLX687
S2X600, S2X603
【エラーメッセージ】
ICE Error No.f4b: APのデバッグ開始処理に失敗しました
【原因】
Reset 操作や Attach exec break 操作で、MEM-APレジスタへのアクセステストでエラーとなった場合に
発生するエラーです。
本エラーは、Cortexコア環境でのみ発生します。
以下の原因が考えられます。
原因1.
JTAG/SWDクロック周波数が高すぎるため、正常にJTAG通信がおこなえない。
原因2.
Reset 操作や Attach exec break 操作時におこなわれるメモリダンプ処理や、デバッガでのメモリアクセス操作でバスエラーが発生し、デバッグバスがロックされている。
原因3.
ユーザーシステムまたはユーザープログラムにより、プロセッサが正常に動作できない。
または、JTAG接続が抑止され正常にJTAG通信をおこなうことができない。
【解決策】
解決策1.
[MPU]−[MPU固有設定]−[ユーザーシステム]タブより、JTAG/SWDクロックを下げてください。
”Auto Config”が設定されている場合は、”Auto Config”のチェックは外し、手動で10MHz〜1MHz程度を設定してください。
解決策2.
ユーザーシステムの電源をOFF→ONした後に、Reset 操作または、Attach exec break 操作を再度おこなってください。
また、本エラーが発生する前に、他のエラーが発生している場合は、そちらのエラーを解消してください。
解決策3.
ユーザーシステムの設定やユーザープログラムを確認し、デバッグ対象のプロセッサが正常に動作でき、JTAG通信が正常におこなえる状態となっているかを確認してください。
【仕様】
Reset 操作や Attach exec break 操作では、MEM-APレジスタへのアクセステストをおこないます。
アクセステストはMEM-APのTARを使用して、
・TARへテストデータの書込みが正常に完了すること
・TARへ書込んだテストデータと同等の値が読み出せること
をテストし、その結果、どちらかが正常に完了しなかった場合に、本エラーが発生いたします。
MEM-APレジスタへのアクセステストをおこなう前に、APへのアクセスをテストします。
APのアクセステストは、APのIDRを使用します。
IDRが正常にリードできない場合は、
ICE Error No.f46: 使用可能なAPが見つかりませんでした
のエラーが先に発生します。
【関連項目】